パパ塾で受験

親子で挑んだ中学受験体験記と小中高生の勉強解説

パパ塾の弊害 【親が手取り足取り、受験指導は素人】

(2023年1月30日リライト)
 我が家では自宅学習(パパ塾とママ塾)で中学受験に挑んでいます。
 
 パパ塾は一般的な塾と比較して圧倒的に費用を安く抑えることができます。
 我が家の場合は、一般的な塾に通う生徒の10分の1くらいの費用で済みました。
 
 ただし、それ相応の弊害があります。
 

 今日は前回に引き続き、パパ塾の弊害(問題点)に関して書いていきます。

 この記事を読むことで、パパ塾の弊害が理解できると思います。

 

 

パパ塾の弊害

 私が考えるパパ塾(ママ塾)の弊害は、

  1. 親が怒ること
  2. 親が手取り足取り教えてしまうこと
  3. 受験指導のアマチュアであること

 だと考えます。

 

 前回は「親が怒ること」について書いていきました。

(詳しくは前回記事をご覧ください。)

kishi-john.hatenablog.com

 

 今回は、「親が手取り足取り教えてしまうこと」と「受験指導のアマチュアであること」について解説します。

 

親が手取り足取り教えてしまうこと

 家庭学習をする上で、子どもの勉強に関して親がしても良いこと、するべきではないことは分けて考えなければいけません。

 

 私の思う親がしても良いことことは、勉強の範囲や内容を決めること

 するべきではないことは、自分で考える時間を与えないことです。

 

親がしても良いこと

 本来は、子供が自分で勉強の範囲や内容を決めてその範囲を勉強するのが理想だと思います。

 

 自分の苦手な範囲や、必要と思われる範囲などを自分で考えるという行為自体に非常に意味があります。

 自分で勉強する範囲を考えることで、何をしなければいけないのか考えることにもつながります。

 自分で決めた課題を超えていくというのは、「やる気」という意味でも理想的です。

 

 ただし、中学生や高校生ではできる子も居るかもしれませんが、小学生にはなかなか難しいのかなと思います。

 実際、うちの次男にも家庭学習をする上で自分で勉強の計画を立てさせたのですが、見事に三日坊主でした。

 塾に通わせている子でも、どうしても親が勉強の範囲を吟味し、勉強させる内容を決め、それに沿って勉強させることがあります。

 塾では細かい志望校別の対策などできないことも多いので、子供の苦手な範囲や志望校によく出る問題などを親が考えるのです。

 

 パパ塾では、親が教えているので通常の塾より顕著です。

 入試が近くなってくると、毎日「今日はどこからどこまでが宿題」と範囲を決めていました。

 毎日勉強した内容をチェックして、それに沿って教えるので過剰に介入していた自覚はありました。

 

 塾でも、勉強の内容自体は塾が決めているので、小学生くらいだと受け身にならざるを得ないのかもしれません。

 このため、勉強する範囲(内容)を親が決めるのはやむを得ないのかなと思っています。

 

親がするべきではないこと

 私が次男にパパ塾で教えていて良くないなと思うのは、「自分で考える余地をあまり残していない」というところです。

 

 家でパパ塾をしているのは、塾に通っている子供と比べて教える人(親)が勉強を見てあげる時間が長いのでは、と思われるかもしれません。

 ただ、親も仕事がありますし家事もしなければいけない中で、つきっきりで勉強を見るのは困難な場合が多いと思います。

 親の仕事内容など家庭の状況にもよると思うのですが、うちは不可能でした。

 

 じゃあどうやってパパ塾で勉強を進めているのか。

 課題を出して分からない範囲は解説をする、という形を主にとっています。

 

 そうすることで問題演習の時間を十分に取りつつ、間違えたところを把握して一緒にやり直すようにしています。

 ただ、授業に充てられる時間とやらないといけない問題数が決まっているため、どうしてもやり直す時間は一問当たりに長く取れません。

 その結果、少し考えたら分かるようなことも考えさせる時間を取らずに解説していることが結構あります。

 最近模試の結果などを見ていると、この前解説したのに! って内容があるんですよね。

 それ以外でも解説した内容を忘れているなんてことは頻繁にあります。

 

 復習していない、というのもあるかもしれません。

 しかし、一方的に解説だけされるとその時は分かった気になるものの、ちゃんと理解できていないことがあるんだと思います。

 

 ポイント毎に考える時間を取って、自分で解答に到達できた問題の方が頭に残っている印象があります。

 少ない時間でも一方的な授業にならないように、考えさせるようにしないといけないんだな、と思います。

 

 受験まで時間はあまり無いですが、そういう気持ちでパパ塾を進めていくつもりです。

 

受験指導はアマチュア

 私自身、中学受験も高校受験もしていますし、大学生の頃は家庭教師もしていました。

 ある程度は中学受験を教えられる自信がありました。

 

 実際、問題を解くことはできます。

 ある程度教えることもできます。

 

 ただ、受験全体を俯瞰して必要な知識を十分に教えられているかと言うと、まず不可能です。

 当たり前ですが、餅は餅屋、受験指導は塾に一日どころか何十日何百日の長があります。

 

 難関大学を卒業した、特にお父さんに多いのではないかと(勝手に)思うことがあります。

 中学受験くらいある程度は教えられると思い込んでいるんじゃないかと。

 

 実際に教えられる人も居るとは思いますが、かなり難しいのは覚悟するべきです。

 

 私は、入試直前まで後悔し迷いました(幸い合格はできましたが)。

(良ければ入試前日の心境を参考にしてください。)

kishi-john.hatenablog.com

 

 中学入試は浪人がありません。

 一年しか挑戦できるチャンスが無いのです。

 

 後悔が無い方法を選ぶことをおすすめします。

 

最後に

 以下は今回の内容に合っているかな、と思う本です。

 開成高校の校長先生が教える教育論……、理にかなっているなぁと勉強になることばかりです。

 受験を教えるわけでなくても、子供を持つ親には読んで頂きたい一冊ですね。