パパ塾で受験

親子で挑んだ中学受験体験記と小中高生の勉強解説

中学受験前日に思うこと

(2023/2/2 リライトしました)

 我が家では、次男(小学6年生)が自宅学習(パパ塾)で中学受験を目指しています。

 

 関西の中学入試はいよいよ明日1月14日に始まります。

 今回は、そんな入試前日に思うことを書いていこうと思います。

 

 

中学受験前日 教師として、親として思うこと

パパ塾の教師として

(前回の記事で今までのパパ塾の経緯をまとめているため、経緯が分からない方はそちらを参考にしていただければと思います。)

kishi-john.hatenablog.com

 

 私は次男の中学受験に算数・理科・国語を教える教師(当然プロの教師ではありません)として接して関わってきました。

 

 およそ2年間パパ塾で教えている中で、私からすると次男の勉強態度に不満に感じることも少なくありませんでした。

 

 自分で受験したいと言い出したわりにそれほどやる気が無かったり。

 6年生になっても課題をやっていなかったり。

 課題をやっていたとしても最低限のことしかやってくれなかったり。

 復習をやっていなかったり……。

 

 しかし、今になって2年間(最初の1年間は塾に通っていたことも考えると、次男からすると3年間)やってきた勉強を振り返ると……。

 次男に抱く感想はそういったネガティブなものではありません。

 

 前回、今までやってきた勉強などの内容をブログにまとめるために振り返ってみました。

 正直なところ効率的に勉強できていたわけではないと思います。

 

 復習するタイミングを計画的に取ってあげた方がよかったな。

 塾に通わないにしても通信教育を利用して勉強のペースを保てばよかったな。

 ……ああすれば良かった、こうすれば良かったという改善点がたくさん思い浮かびます。

 私は自分自身がかつて中学受験をしていたこともあり、今でもある程度のレベルまでの問題は解くことができます。

 ただ、自分自身が感覚的に理解していることが多かったのもあるんだと思います。

(自分自身が小学校算数を感覚的に解いている部分がありました。)

 小学生に理解させるように、ゼロから説明するのは思いのほか大変でした。

 

 そして最近になって気づいたことがあります。

 問題の解き方自体は説明していても、考え方のプロセスをうまく伝えられていないのではないかということです。

 

 自分は問題の解き方が完全に刷り込まれてしまっていて、条件反射のように問題を解いてしまっている部分がありました。

 考え方を教えるという発想すら浮かばないものがあったのです……。

 

 そんな基本的なことも分からないのかと思われるかもしれません。

 ただ、説明せずとも分かるだろうと(勝手に)こちらが判断してしまう範囲が多かったと思うのです。

 

 その結果、次男は入試問題などの難しい問題を考えるプロセスが分からなかったのではないかと思います。

 最近は今更ながら考え方のプロセスに重点を置いて説明しています。

 そんなの当たり前なんですけどね……。

 やっぱりプロの教師が教えるわけではない弊害は大きいと思います。

 そして、そんな教師として未熟な私について来てくれた次男に今一番感じるのは、申し訳なさです。

 

 ちゃんとした塾に行っていたら。

 せめて通信教育でもやっていれば、

 現在の第一志望のCも余裕だったのではないか。

 もしかしたらもっと難関校でも目指せたのではないか。

(Cをかなり気に入っているので、成績が上がったところで目指すかどうかは不明ですが)

 ……ということを考えてしまうのです。

 

 また、当ブログでもたびたび触れてきましたが、パパ塾などの自宅学習は塾と比べて非常に孤独です。

 なかなか小学生がそんな環境で頑張るのは難しいと思います。

 そんな環境でここまで頑張ってきた次男には、本当に敬意を抱きます。

 

 そんなことを考えていると、当然合格すれば嬉しいですが、もし合格できなかったら私の責任だなと思うのです。

 

 当然、今次男にそんなことを言っても不安を感じさせるだけだろうと思います。

 なので言うつもりはありません。

(このブログのことも次男には言っていません。)

 

 ただ、こんなアマチュアの教師である私について一人で頑張ってきた次男には報われてほしいと心から思います。

 

 いざ、ここまで来てしまうと今からできることはほとんどありません。

 せめて教師としての私ができることとして、明日は笑顔で送り出して笑顔で迎えてあげようと思います。

親として

 パパ塾が本当に良かったのか、教師(教える側)の立場では反省点が多く良かったと言い切ることはできません。

 

 ただ、親として考えると得るものは多かったと思います。

 

 まず、次男の精神的・人間的な成長を促すことができたのではないかなと(手前味噌ながら)思います。

 

 次男は、受験勉強を始める前は目標に向かって計画的に物事を進めることが苦手。

(ある意味年齢相応なのですが)

 つい楽な方に流されるタイプでした。

 それが、最近は黙々と必要なことを自分で考えて熟しています。

 

 勉強はできることが偉いのではなく、目標を立ててそれを突破することやコツコツと継続することが重要だと考えます。

 そういった経験こそが将来の役に立つのだと思っています。

 

 そういう意味で……。

 塾で完全に管理されるわけでない我が家の指導で。

 必要なことを自分で考えて。

 自分で勉強するようになった。

 現在の次男の状況は、確実に将来の糧となっているだろうと思うのです。

 

 また、私としても、次男と2年にもわたり一緒に勉強してきたことで、次男の色々な面を知ることができました。

 

 隙があればサボろうとするところ。

(これはパパ塾をしていなくても気づいたかも知れません)

 自分がやらなければいけないと考えたことは言われなくても(嫌々ながらも)やっているところ。

 でも自分が決めた範囲が終わるとやる気がなくなってしまうところ。

 良い点が取れないと何でもないような顔をしていても実はすごい悔しく感じている、負けず嫌いなところ。

 解けなかった問題が解けるようになった時にすごく嬉しそうにすることろ……。

 

 妻は私以上に子どもの色々なところに気付いていると思うのですが、私はたぶんパパ塾をしていなければ気づかなかったことがたくさんあります。

 

 そして、この2年はしんどかったけど楽しかった。

 

 今まで仕事をすることで(家計という面で)家族を支えているつもりでした。

 子どもとの時間を大切にして、子育てにもできる限り協力してきたつもりでは居ました。

 

 ただ、子どものために何かしてあげたことがあるかと考えてみると……。

 実は大したことは何もできていなかったんです。

 

 この2年、子どものためにたくさん時間をかけて、たくさん考えて、たくさん悩んで……。

 濃密な時間を子どもと一緒に過ごし、たくさんのことを一緒にしてきたことで私も色々と成長できたと思います。

 パパ塾の日々は私にとってかけがえのない思い出になりました。

 

 受験の合否が分からない現状ではパパ塾が本当に子どものためになったのかは分かりません。

 でも、受験の合否はどうであれこの日々を活かして今後につなげる基にはなってくれるんじゃないかなと思います。

(受験と成功に関しては過去記事も参照ください)

kishi-john.hatenablog.com

 少なくとも私の成長という意味では、私にとってパパ塾は良かったのかなと思います。

 

 合格すれば良かった! で済む話です。

 しかし、例え不合格であっても次男の人生にとって糧になる日々であったと思えるように支えていくつもりです。

 本当に合格してほしいですけどね。

 

最後に

 おそらく、中学受験をするほとんどの子どもは塾に通っておられると思います。

 ただ、塾に通っていようが通っていまいが受験前の親は皆等しく不安だと思います。

 

 我が家はパパ塾という特殊な境遇であったため教え手の目線からも悩みがありました。

 ただ、塾は関係なく、中学受験は親が関わる割合が非常に多いと言われます。

 塾に通わせていても悩みなんて尽きないものだと思います。

 

 受験までのあと僅かな間、この記事をご覧の皆様も一緒に悩みながら頑張っていきましょう。

 

 ただ、関西は明日が入試。ここまで来たら親が何を悩んでも仕方ありません。

 当日ベストのパフォーマンスが発揮できるよう、親は見かけだけでも悠然と構えて、試験のできがどうであろうとたくさん労ってあげようと思います。

 

 皆様にもいい結果が得られますよう、心からお祈りしています。