(2023/2/1 リライトしました)
(2024/1/26 リライトしました)
当記事は2023年1月18日に公開しました。
我が家の中学入試は1月14日から始まり、15日にはありがたいことに第一志望校の合格が判明しました。
つまり当記事は我が家の中学受験直後の記事で、当記事で紹介している戦略は我が家(というよりもうちの次男)独自のものです。
子供一人一人で状況は違うと思うので我が家の戦略は誰にでも当てはまるわけではありませんが、中学受験を突破したいと考える全ての人に何かヒントになればと思って書いています。
我が家は中学受験のための塾に通っていなかったので、いつ何の勉強をするべきか常に手探り状態でした。
特に入試直前はどういった勉強をするべきか、自分の経験(数十年前の中学受験の経験や高校受験・大学受験の経験)を当てはめようと思っても状況が違い過ぎてうまく当てはまりません。
(親である私の中学受験に関しては、以下の過去記事をご覧ください)
これは当然だと思います。
何故なら、(入試直前に限らず)必要な勉強というのは人によって違うからです。
つまり、合格に向けて「何が必要で何が足りていないかという分析」こそが一番重要だと思います。
今回は、我が家が入試直前に行った分析と、それに従い入試直前に行った対策を紹介しようと思います。
入試直前の分析と対策
各教科ごとの分析、目標点の設定
私は次男に算数、国語、理科の三教科を教えてきました。
その三教科に関して過去問は秋から始めて冬休み中に2-3回は終わらせていました。
ただ、入試直前も漫然と今までと同じように過去問をやっていても大幅に得点アップは望めない気がしていました。
どうすればもっと点を取れるだろう……ということばかり考えていたのですが、ある時ふと気づきました。
別に全教科で高得点じゃなくても、合計点で合格点を取ればいいと。
そこで、合格点を取るために各教科ごとの現実的な目標点を設定し、その点に到達するためにどうすれば良いか考えました。
(詳しくは前回の記事にも書いていますので、良ければご覧ください)
ただ、過去問を解いている感じでは、中学受験で一番重要と言って良い(と私が考えている)算数に関しては合格者平均点に達することは難しいと思われました。
そこで、他の教科をいかに得点するかが重要でした。
算数を含めた各教科の分析と戦略を紹介します。
国語
国語は、過去問を数年度解いた印象として、初めて解く問題でも7割前後得点していました。
国語は6割5分という得点目標を考えていましたが、問題文との相性がよほど悪く無ければ到達できるだろうと考えていました。
大幅なミスとして想定されるのは、記述を書かない(書けない)パターンでした。
以前に伺ったCの個別相談会で、
- 国語の記述問題はキーワードが1-3個(文字数により異なる)設定されていること
- キーワードを書けるかどうかが重要であること
- よく言われる文字数の8割書かないと採点対象外などは無いこと
を確認していたため、とにかく答えとして聞かれそうなキーワードを文字数にこだわらず書くように徹底しました。
ここで(個人的に)重要だと思うのが、記述問題の採点基準です。
学校によって採点の基準が異なると思うので、どのような基準で採点しているのか(文字数が8割無ければアウトなのか等)できるだけ事前に確認したいですね。
理科
理科は過去問をやっていて、初見の問題で5割強といった得点でした。
理科の内容は大きく分けて知識問題と計算や理解が必要な問題に分けられますが、いずれも万遍無く得点が伸びませんでした。
合格点を取るうえで理科は5割5分という目標点を考えていましたが、これは高い点ではないものの例年の合格者平均点くらいであり、簡単ではないと思われました。
ここまで理科の点が伸びないのは、Cの出題形式に原因があると思われました。
理科は時間が短く、その短い時間で結構な分量の問題数を解かなければいけません。
このため、全ての問題にしっかり対処するのは難しい構成になっています。
個別相談会では、入試担当の先生から短い時間で解ける問題を取捨選択できるかどうかも見ていると言われていました。
大幅なミスとして想定されるのは、特定の問題につまづき解けるはずの問題を解く時間が無くなるパターンでした。
直前に行った対策としては、過去問を解きながら問題の順番にこだわらず解けそうな問題から解くこと、難しければ悩まずとばすことを徹底しました。
また、力学や電気などの暗記以外の頻出分野は確認程度に留め、暗記分野を過去問で問われているものに限り再確認しました。
算数
Cの算数は、偏差値で同程度の他の学校(いわゆる中堅校から難関校)の中でも比較的基本的な問題が多い印象です。
つまり、同レベル帯を受験する生徒にとっては得点源になる教科だと思われます。
このため算数ではある程度以上(だいたい7割以上)の点数を目指してきました。
ただ、過去問を解いてみても初見の問題であれば6割に達するかどうかといったところ……。
前回記事でも書いた通り、最終的に5割5分まで得点目標を下げました。
このため、次男にとっても実現不可能ではない点数になりました。
7割を取るには、計算問題と基本的な問題から成る小問集でミスは許されません。
また、他の大問も(1)は確実に得点し、可能な限りそれ以降も解く必要がありました。
得点目標を下げたことで計算問題と小問集で1-2問程度は間違えても問題ない、大問も(1)だけ確実に解こう、という気楽な指導を行えました。
(実際の試験の際、計算と小問集で3問も間違えていたのですが……。)
直前の対策としては、計算問題や基本的な頻出分野の問題を一緒に解いてみることで、ミスしやすい状況の確認を行いました。
直前に一番得点が伸びるのは社会
社会は妻に授業してもらっていたため当ブログではほとんど触れてこなかったのですが、冬休みが終わった頃(入所直前)の段階で、過去問(初見の問題)で7割くらい解けるようでした。
……正直私が教えていない教科が一番の得点源になりそうなのは少し複雑ですが、社会で得点できれば合格が見えてきます。
ただ、目標得点を全教科で取れたとしても、合格点からするとギリギリ。
入試直前からでも、もう少し点を伸ばしたいところです。
結論から言うと、入試直前でも勉強することで点が伸びる可能性が高いのは暗記分野である社会です。
妻が行ってきた社会の得点アップ戦略に関して書いていきます。
直前に至るまでの戦略
もともと次男は歴史は好きなものの、社会全体はそれほど好きではなかったようでした。
そこで、勉強すれば点が伸びるんだという実感を持ってもらうことで勉強のモチベーションを上げることを考えたようです。
次男が受けていた五ツ木・駸々堂模試は出題範囲がある程度は決められていました。
またそれまでに受けていた模試の範囲から出題範囲をある程度予想し、対策したうえで、第6回五ツ木・駸々堂模試に挑んでいたとのことでした。
その結果、社会は全教科の中で一番よくできていました。
本人もこの模試をきっかけに社会に自信を持ったようでした。
直前の社会対策
冬休み期間、私が仕事で家に居らず次男が家に居る間、ずっとママ塾で社会対策を行っていました。
なので、直前の勉強はほとんどの時間を社会に充てていたと言えると思います。
それまで地理や歴史を中心に勉強していたらしいのですが、今までの傾向からCで出題されそうな問題を予想し、公民や時事問題を対策したようです。
Cでは単純に知識を問うより問題の背景や流れを把握していないと答えられない問題が多いようでした。
そこで、様々な分野でなぜこんなことが起こったか、その結果どうなったかということが言えるように勉強をしていました。
話を聞いていると、出題の予想と言ってもヤマを張るのではなく、広い範囲で出題の形式を予想しながら勉強したという感じでした。
その結果、出題された問題はかなり予想に近かったようで、実際のCの入試では前期も中期も8割以上はできていたようです。
直前の苦手対策
入試直前の苦手対策は、結論から言うとやるべきではないと思います。
点数の差がつきやすい算数は入試直前にスランプと思われる絶不調に陥ったこともあり、全く点が出ない状態でした。
入試が迫ったスランプの期間中に苦手範囲の学習をするのは、思うように解けないことがストレスになったり自信を喪失したりする原因になるため、特にリスクが高いと思われます。
入試まで、残り時間が多ければ少しづつ苦手範囲を克服することで実力アップを見込めるかもしれません。
ただ、我が家のように6年生の秋以降であれば残り時間が少ないため、苦手範囲を克服するまで時間をかけていられません。
このため、直前期は苦手範囲は最低限(誰でも解ける簡単な範囲)だけを復習するのに留めました。
他はできなくても大丈夫と次男に言い聞かせて、冬休み以降は復習すらやりませんでした。
例えば算数では立体図形を苦手だと感じていたのですが、三角錐の展開図や表面積など受験生であれば誰でもできる簡単な範囲だけ見直して、立体の切断などの苦手範囲は諦めたという感じです。
最後に
今回の記事の内容は、あくまで我が家でCの対策として行ったことであり、勉強のスタイルや志望校によって細かい対策は異なると思います。
ただ、直前期でも暗記教科、特に社会は得点アップの可能性が高いと考えられます。
入試まで時間が残り少なくなってくると、社会の対策を主に行うのがコスパが良いのかなと思います。
首都圏の中学入試まで残り2週間を切ってきました。(当記事公開時)
今の時期、受験する生徒本人も保護者の方も非常に不安を感じていると思います。
今回の記事が少しでも参考になれば良いのですが、今までやってきたことを信じて頑張ってください。
皆様に良い結果が得られますことを心から願っています。