我が家の次男は家庭学習(パパ塾)で中学受験に挑みました。
そしておかげさまで、2023年に第一志望の学校に合格することができました。
我が家では結果としてパパ塾で中学受験に臨みましたが、最初から塾無し受験を決めていたわけではありません。
むしろ、中学受験する上では塾に通う方が良いとさえ思っています。
なぜそう考えるのか、塾に通うデメリットはあるのか。
我が家で塾を選択しなかった理由と併せて紹介しようと思います。
進学塾に通うということ
我が家は自宅学習(パパ塾)で中学受験に挑みましたが、中学受験の基本は進学塾に通うことだと思います。
実際、私自身入試直前には塾に通わせなかったことを不安に思っていました。
(過去記事で塾に通わせなかった不安など、入試前日の気持ちを紹介しています)
進学塾に通うことには非常に大きなメリットとともにデメリットも存在すると思います。
それらを紹介していきます。
塾に通うメリット
当ブログで度々書いている通り、基本的には中学受験を目指すには塾に通うのがベストです。
塾に通うメリットとしては
- 受験のノウハウを持っている
- ともに受験を目指す仲間・競い合う相手がいる
- 中学校に関して紹介してくれる
- 勉強のモチベーションを上げる工夫をしている
という点が挙げられると思います。
受験のノウハウ
受験のノウハウというのは、どのように教えるかだけでなく、いつの時期に何を勉強するのが良いのか、その子に合った勉強法(勉強内容)は何か、その志望校を目指すためには何をすれば良いのか……など多岐に渡ります。
とても個人が一から対策して敵うものではありません。
(パパ塾にも自分の子供だけをしっかり見れるというメリットはありますが、受験のノウハウは塾に及びません)
勉強だけであれば、中学受験経験者でなくても親自身が勉強することで教えることはできると思います。
ただし、勉強内容の伝え方、理解できない場合の言い回しに加え、どの程度の理解度の子供にどれくらいの難易度・量の問題演習をさせるのが良いかなんて分からないと思います。
また、私自身がパパ塾を教えていて、「いつの時期に何の勉強をさせるか」「特定の単元の復習をどのように進めるか」というスケジュールの立て方に非常に悩まされました。
塾には、そういったスケジュール管理も長年の経験があります。
志望校対策に関しても、過去問を解くことだけで十分な学校もあれば、過去問プラスアルファが必要な学校もあります。
特定の学校の入試に向けてどういった対策をするのが効果的なのか、受験のプロが考えた内容にパパ塾では敵いません。
特に志望校が決まっている場合、その学校への進学実績が優れた塾に通うのは非常に有効だと思います。
それらすべてを含めた受験のノウハウが、進学塾の一番のメリットです。
同級生の存在
パパ塾で中学受験を目指す際に、大変だったのが一人であることです。
当然家族ぐるみで応援しているので厳密には一人では無いのですが、勉強は一人です。
塾であれば、一緒に授業を受けて、受験や日々のテストの苦楽を共にする同級生がいます。
友達が頑張っているから頑張るというのは少なくありません。
場合によっては、○○に負けたくないからということもあるかもしれません。
学校の友達は(我が家の場合)受験しない子がほとんどであり、受験する子でも受検する学校のレベルが違うと苦労の共有も難しいようです。
その結果、次男は自分一人だけがしんどい思いをしているという気持ちになったようです。
そういう意味で、同じ目標に向けて苦楽を共にする同級生の存在だけでも塾に通うことはメリットがあると思います。
中学校を紹介・モチベーションの維持
進学塾のメリットである中学校の紹介やモチベーションに関する内容は重複する部分があるため併せて紹介します。
進学塾は子供たちに勉強を教えるだけではなく、受験へのモチベーションを上げるような意識づけをしています。
塾の中で生徒どうしを競い合わせる。
これは子どもの心理上良いか分かりませんが、成績を伸ばすために有効です。
成績が目に見えるようにすることで、成績が良くても悪くても勉強するモチベーションに繋がる場合があります。
(個人差がありますが)
単なる成績の良しあしだけでなく、分野別の理解度も判断しやすくなるのもモチベーションに繋がりやすいと思います。
(この範囲をやればもっと成績が上がるよ、あの範囲は努力が実を結んだね……など)
他にも塾によって子供のモチベーションを上げる様々な工夫があると思いますが、進学するかもしれない中学校を紹介することも塾の重要な役割です。
中学校の説明会を塾で開催して、どのような中学校かを紹介する。
これは非常に健全で、親も子も(学校も塾も)得しかないイベントだと思います。
塾の先生が生徒に、(特定の)中学校がいかに素晴らしいところか話をする。
これは塾の先生が生徒に目指してほしい学校を紹介している可能性があり、場合によっては洗脳に近いこともあるかもしれません。
ただ、子供たちが中学校のことを知り、意識するのはモチベーションという意味でも有効だと思います。
実際に、我が家でも志望校の存在がモチベーションになりました。
(詳しくは過去記事をご覧ください)
進学塾でなければ分からない中学の情報やモチベーションアップの工夫というのは、間違いなく進学塾に通うメリットです。
塾に通うデメリット
上に挙げたように、中学受験を目指すには進学塾に通うメリットが非常に大きいと考えられます。
ただし、いくつかデメリットもあります。
一つ目は費用。
中学受験のための進学塾は非常に高額です。
(詳しくは過去記事をご覧ください)
ただでさえ非常に高い授業料なのに、通常授業と別に特別授業を勧められることもあります。
そういった特別授業は費用も時間も余計にかかります。
つい皆が受講しているからと流されがちですが、本当に受講が必要なのかよく考えるようにしましょう。
二つ目は子供のストレス。
勉強することそのものや遊べないことなどの比較的単純な問題から、塾の同級生や先生と合わないといったやや複雑な問題まで様々ですが、子供に少なからずストレスがかかることは間違いありません。
我が家の次男も学年が上がった際に塾が合わなくなり、結局辞めることにしました。
ストレスは目に見えないものだけに手遅れにならないよう、保護者の注意が必要です。
三つ目は志望校に関して洗脳(思考誘導)する塾があることです。
(全ての塾ではありません。ほとんどの場合は子供ないし保護者が志望校を決めていると思います)
進学塾によっては、偏差値や学力で人生が決まるかのような言い方をすることもあります。
良い大学に行けば進路の選択肢が増えるのは事実でしょうが、それだけで人生は決まりません。
進学塾では、子供たちに特定の(塾が目指してほしい)学校を素晴らしい学校だと紹介することがあります。
塾によってはそのような思考誘導を子供に(場合によっては親にも)することで、難関校を目指させる場合があるようです。
結果として本当に希望する学校に行けるのであれば洗脳でもなんでも良いという考え方もあるかもしれません。
ただし、塾にもメリットがあるためそのような誘導をすることがあるのも理解しておいた方が良いでしょう。
塾として、難関校を受験するメリットは
- 難関校の合格者数が増える
- 難関校対策の授業を受けてもらえる
ということです。
難関校の合格者数が増えると、当然広告効果があります。
塾のチラシやホームページで、「○○中学□□人合格」のような文言を見たことがある人は多いのではないでしょうか。
塾からすると優秀な生徒が数多く来てほしいので、難関校進学実績を宣伝することでその学校を目指すような優秀な生徒を呼び込みたいのです。
さらに、難関校を目指す場合、○○特訓といった特別授業を受講する必要がある場合が多いと思います。
それらの授業は別料金が発生します。
その結果、小学校6年生では100万円以上が授業料として必要なんてことが珍しくありません。
塾も商売なので、優秀な講師を雇う人件費、場所代、その他もろもろをペイしなければいけません。
そのため、このように費用がかさむのは仕方ない面があるのですが、本当にその難関校を目指したいのか、特別授業は必要なのか家族内でよく話し合う必要があると思います。
我が家が塾に通わなかった理由
当ブログで度々取り上げていますが、次男は小学校4年生まで塾に通っていました。
ただ、5年生に上がった時点で塾の進度や先生と合わなくなり、塾を辞めることにしました。
(詳しくは過去記事をご覧ください)
当時、他の塾に移らなかったのは
- 本当に受験をするかどうか分からなかった
- 他の塾に移って同じようなことが起こるのではないかと心配した
- 途中で転塾して授業について行けるか心配だった
という理由からでした。
今考えると、本当に受験するつもりだなと分かってからでも他の塾に行くことは可能だったと思います。
我が家はたまたま家庭学習がうまくいっただけで、必ずしも皆がうまくいくわけではありません。
他の塾でも合わないかもしれませんが、家庭学習で受験に臨むよりは(一般的に)うまくいく可能性が高いように思います。
他の塾で授業について行けるか不安であれば、個別指導の塾という選択肢もあると思います。
そういう意味で塾に通わなかったのは他の塾のことを知らなかったからだと思います。
今後、同じように転塾や塾選びに悩まれる方が居られたら参考になるような記事も近日中に公開予定です。
(公開次第、この記事も更新します)
まとめ(進学塾との上手な付き合い方)
中学受験に挑む場合、やはり受験のノウハウや同級生の存在などから進学塾に通うのが一番良さそうです。
特に志望校が決まっている場合、その志望校への進学実績が優れた塾に通うのが非常に有効です。
ただ、高額な費用が必要になること、子供のストレスなども考えられ、無理のない通塾を検討する必要があります。
状況によっては通信教育や個別指導塾も検討したり、進学塾の勧める特別授業が本当に必要なのかよく考えるようにしましょう。
また、塾によっては偏差値が高い学校を目指させるような誘導をすることもあるようです。
本当に塾が勧める難関校に行きたいのかよく子供と話し合って、本人の意欲、学力、経済的な状況を踏まえて志望校を選択するのが重要です。