パパ塾で受験

親子で挑んだ中学受験体験記と小中高生の勉強解説

受験生と食事 【食事で気を付けることは?】

 

 

 我が家では、次男(小学6年生)が自宅学習(パパ塾)で中学受験を目指しており、私が教えたり調べたりしている中での出来事や感じたことをブログに書いています。

 

 受験まで(関西では)1か月を切った現状、親にとっては勉強ももちろん大事ですが、むしろ子どもの体調管理の方が重要になってきます。

 前回、受験生と睡眠に関してまとめてみましたが、今回は受験生がどのような食事をするべきなのかまとめてみます。

 

 

受験生と食事

 受験生にとって食事は体調管理だけでなく、日々のモチベーションという意味でも重要です。また、当然ですが食事により脳を働かせる栄養素も摂取しているため、受験生であっても食事は疎かにするわけにはいきません。

 今回は、受験生や保護者の方が気をつけて頂きたい食事に関してまとめていきます。

 

普段からの食事で気を付けるべきこと

 受験直前だけでなく、受験勉強をしている人全員(むしろ誰にでもかもしれません)に共通する事項から紹介していきます。

 

朝食は必ず食べる

 脳の働きにはブドウ糖が必要です。糖分が不足すると脳の働きが鈍くなり、集中力の低下を招く結果になります。

 

 普段から午前中に集中して勉強できないのは、受験生にとって非常に勿体ないことです。普段から朝食を摂取するよう心がけましょう。

 また、受験は朝から始まるものが多く(中学受験には午後受験の学校もありますが)、受験当日に朝からしっかり脳を働かせるためには朝食の摂取がマストです。

 ただし、普段朝食を食べる習慣が無い人が受験の当日だけ朝食を摂取するなんてことは難しいですし、後述する血糖値の急上昇にも注意が必要なためどの程度何を食べるか普段から探っておいた方が良いと思われます。

 

 受験生にとって、朝食は脳の働きに必要なブドウ糖を多く含み、ゆっくり吸収されることで血糖値の急激な上昇が起こりにくいご飯(米)を中心とした和食が理想です。

 

バランスの良い食事を心がける

 受験勉強は人によっては受験の数年前から始まる長期戦です。

 体だけでなく心の調子を整え、風邪や最近であればコロナやインフルエンザなどの感染症に罹るリスクを減らし受験本番に挑むためにはバランスの良い食事が非常に重要です。(基本的にはバランスの良い食事を心がければ、小学生にサプリメントなどは必要ないと考えます。)

 

 以下に厚生労働省が発表している食事バランスガイドを添付しています。これを見ると、一日に必要な栄養量が分かります。

 イラストは小学校高学年の標準的に必要な栄養量です。学校などが無くほとんどの時間座って過ごす場合、主食を若干減らした量(主食4-5つ(SV)、副菜5-6つ(SV)、主菜3-4つ(SV)、牛乳・乳製品2つ(SV)、果物2つ(SV))になります。

 

 標準的な小学生に必要な一日当たりの栄養量は、例えば主食はご飯中盛りなら4杯程度、副菜は野菜サラダ+具だくさん味噌汁1-2杯+ほうれん草のお浸し+野菜炒めなどが必要と分かります。

出典:食事バランスガイド(基本編):厚生労働省

食事バランスガイド(基本編) | e-ヘルスネット(厚生労働省)

 

勉強前は血糖値を上げ過ぎない

 前述の通り、脳の働きにはブドウ糖が必要です。

 ただ、お腹いっぱい食べ過ぎると急激に血糖値が上がり、眠気に繋がりやすいようです。

 厳密には血糖値と眠気の関係は科学的に証明できていないらしいのですが、血糖値が上がり過ぎて急激にインスリンが分泌される影響や、高血糖により体内で増加する化学物質の影響、消化管に血流が増加することで相対的に脳への血流が減少するなど様々な理由で眠くなると考えられているようです。

 

 いずれにしても、食べ過ぎると眠気や集中力の低下に繋がりやすいことは多くの方が経験されていると思います。

 また、消化吸収には結構なエネルギーが使われるため集中して勉強をするためのベストコンディションを保つには腹八分目で抑えるのが良さそうです。

 同じ理由で間食(おやつ)も食べ過ぎには注意が必要ですね。

 

入試前日の食事

 入試前日や当日は、ストレスと緊張で食事がのどを通らないなんて人も居ます。

 うちの子は大丈夫と思っていても、または子ども自身が問題ないと思っていても、自分では気づかないストレスがかかっていて普通に食事をすると負担になることも。

 

 入試当日に消化不良や腹痛で悩まされないためにも、食事は「消化に良いものを、食べ過ぎない程度に食べる」のが良いと思います。

 ではどのようなものを食べるのが良いのでしょうか。具体的に挙げていこうと思います。

 

炭水化物

 炭水化物は消化されることでブドウ糖として吸収されます。繰り返しになりますが、このブドウ糖が脳のエネルギーとして使われるため重要です。

 炭水化物が多く含まれるものはご飯やパン、うどんやパスタなどの麺類、つまり主食です。主食はちゃんと食べましょう。

 

 また、果物やスイーツには多くの糖分が含まれます。

 こういった糖分は急速に吸収されるため血糖値の急激な上昇をもたらし、上述のように眠気の原因になります。また糖分で上がった血糖値は速やかに下がるため、持続的な脳のエネルギーには適していません。

 食べ過ぎに注意しましょう。

 

ビタミンB1

 ビタミンB1チアミンという水溶性ビタミンで、糖質の代謝に非常に重要です。ビタミンとは体内でほとんど合成できない体に必要な栄養素のことで、ビタミンB1は水溶性つまり尿に溶けて出ていくので摂りすぎの心配はありません。

 ビタミンB1は脳のエネルギーである糖質を効率的に代謝するだけでなく、疲労回復にも有効なため積極的に摂取することをおすすめします。糖質を摂りすぎる食生活をしていると、ビタミンB1が不足して疲れやすくなるようです。

(余談ですが、ビタミンB1は糖質の代謝に関係するため、痩せにくいと感じる大人にもおすすめの栄養素です。)

 

 ビタミンBは米ぬかから発見された栄養素であり胚芽に多く含まれるため、玄米や全粒粉パンなどがおすすめ。その他には豚肉、うなぎ、たらこなどに多く含まれます。

 またニンニクやたまねぎに含まれる「アリシン」と一緒に食べることでビタミンB1の吸収率がアップします。

 

その他

 緊張をほぐしたりよく眠るためには、体を温めるもの(ショウガ、味噌や納豆などの発酵食品、温かい飲み物)がおすすめです。睡眠を邪魔しないために、カフェインは控えましょう。

 消化に良い食べもの(ごはん、うどん、豆腐など)を意識して、消化に良くない油っこいものや濃い味付けのものを避けましょう。

 ゲンを担いで「カツ」を食べる家庭もあるかもしれませんが、揚げ物は消化に良くないため食べるとしても少量にとどめておく方が無難ですね。 

 

入試当日の食事

 朝食は上述した通り、和食中心のごはん、それも少し軽めがベストです。

 消化吸収には2-3時間かかるため、栄養によるベストパフォーマンスを試験中に発揮するためには試験の2-3時間前に朝食を食べるのが理想です。

 

 ただ、入試当日は前日以上に食事がのどを通らないなんてことも。

 普段と同じような食事や、和食などを一旦無視して少しなら好きなものを摂ることで緊張をほぐす方法も考えられるため、子どもの様子を見ながらある程度柔軟に対応したいですね(親は朝から大変ですが……)。

 

 お昼ごはん(お弁当)も基本的には同じ考え方になります。

 お昼からの試験を見据えて、ご飯を中心に食べやすいおにぎりなど(腹八分目程度)が理想だと思います。

 ただ、人によっては数日続く受験。乗り切るために、無理のない範囲で好きなものを入れてあげる方がストレス緩和に良いと思います。

 

まとめ

 受験生が気を付けるべき食事に関してまとめてみました。

 普段から朝食をたべること、バランスの良い食事、勉強前の食べ過ぎに注意して、試験を乗り切るようにしましょう。

 

 また、体調管理に関しては、前回投稿しました受験と睡眠に関する記事も参考にしていただけると幸いです。

 

kishi-john.hatenablog.com

 

 

 こう書いてみると、受験はやっぱり家族のサポートが重要なんだなと再認識させられますね。

 この記事の公開日から関西の入試まで25日。

 この記事をご覧の受験生や保護者の方も、食事にも気を付けながら一緒に頑張っていきましょう。